Q
予知能力者の目の前に、透明な箱(X)と不透明な箱(Y)がそれぞれ一つずつ置いてあり、Xには1円が入っている事が窺える。
今、あなたは次のどちらかの行動を選択する権利がある。
A1:Yのみを入手する。
A2:XとY両方を入手する。
但し、あなたがA1を選択すると予知能力者が予知している場合、彼は予め10円をYに入れている。
同様にA2を選択すると予知能力者が予知している場合、彼はYに何も入れていない。
利益を最大化する為にあなたは取るべき行動は?
A1の根拠
予知能力者の予知を信用するなら両方は貰えないので、Yを入手し、10円を得る。
A2の根拠
現時点で箱の中身は決定されているので、X,Y共に入手し、1円+αを得る。
とどっちも正当性があるように見えるし、特に正解は無いからパラドックスなんだろうけど、もうちょっと考えてみた。
予知能力者の予知が、過去他の人間に対して同じ質問をした時の回答とその人間の性格との相関関係を根拠にして行われる、”良く当たる予測”であるならば、両方を取るしかない。
あなたが両方を取るタイプの人間だと判断されたならば、気まぐれで片方を選んだ所で何も入っていないし、片方を取る人間だと判断されたならば、両方を選んでもお金は入っている。
表にすると以下。

あなたにとってこの問題はゲーム理論における二人非協力ゲームであり、A2はA1を支配する絶対優位の戦略である。
仮に、予知能力者の予知が、あなたの未来の選択を根拠にして過去にYに10円を入れるかどうかを決定している場合、真にあなたの選択によって箱の中身は変化すると言えるので、この問題は1円か10円かを選ぶ二択であり、A1を選ぶべき。
しかし我々の住まう世界には未来から過去へと向かう因果律は存在しない為、現実的にはこの仮定は成り立たないと思われる。
……と思ったら、
時はなぜ一方向なのか:観察者問題から説明時間が負方向へと進む時、記憶や記録は時間が進むほどに消滅するので、我々はそれを観測する事が出来ない。時間の進行が線形であるのは、一方向しか見えないからそう思い込んでるだけで、実際には色んな方向に進行しているのかも知れない。(たぶんそうは言ってないけど)
つまり予知能力者が時間が正方向に進む系に対して別次元の存在であるならば、絶対的な予測も可能……?
……
もうかんがえたくないです(^o^)
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- 2009/09/08(火) 19:20:16|
- 学問(抵牾)
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