内田康夫を読もうと思ってタイトルだけ見て選んだ結果。「(場所名)殺人事件」ほど惹かれないタイトルは無いと思う。実質的に内容に触れて欲しい。
しかしやっぱりチョイスで失敗している気がする。
シリーズの過去の事件を前提にしているような部分があったり。
記憶が現実の事件のありようを変容させるとか、メタレベルで語られる話を想像していたのに、単に忘れてた過去の事件がヒントになるってだけの話だったり。当たり前か。
なんだか事件自体に焦点が定まらず、散漫な愚痴っぽい印象を受けると思ったら、実際「雑記帳」が自然と小説に変化したという形で成立した作品だったり。私は典型的な選挙に行かない最近の若者だから年寄りの説教染みた政治経済の話とか興味が持てないんだ。住民票が手元に無いだけだけど。
作中に作者自身を登場させて、シニカルなセンスに溢れてるようなキャラに仕立てているのも少し受け入れ難い。
どうも否定的な視点に立ち過ぎているような気がするなー。
なんだろう、適当に手に取った本が悉くすっごい面白いと感じられるような作品だったら、必然的に世の中のほぼ全ての本が読むべき対象になって、絶対に処理能力が追いつかなくなるから、その事態に対する感性の防衛本能が働いているような感じ。我ながらネガティブだ。
でもこのネガティブの壁をぶち破ってでも面白いと感じさせてくれるような作品にこそ出会いたいから、この読み方は間違っていないはずだ。同時にそういう作品がそれなりの数存在していると信じている。
どんどん真面目に書く気がなくなっていってるけど、いつの間にか二桁達成してカテゴリのバランスが取れ始めた気がするからもう十分じゃないかと思うよ。
- 2009/06/15(月) 01:14:21|
- 小説
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でもまあ、ミステリマニアとかいうような人種にしてみれば非常に明快で買い求めやすいのでしょう。
あいつらはキャラが立ってるっていう理由で作品貶せますからね、なるべく無味乾燥なタイトルのほうが釣れるんでしょう(偏見)
- 2009/06/16(火) 17:14:49 |
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- 蝉の(ry #-
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ミステリ要素以外の部分には何の興味も無いからいらないという事なんでしょうか。
なにそれこわいですね。
- 2009/06/16(火) 21:15:17 |
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